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○田村文洋のプロフィール

1980年、東京都出身。両親が映画好きなこともあり様々な映画を幼少期から見続ける。それに影響を受け、映画監督を目指すも挫折。しかし映画が好きな事には変わりなかったため、サラリーマンをしながら映画を評論するブログを書いている。今では数百作のレビューを書き、同時に他人のレビューを読むことを一番の趣味としている。

○ブロガーとして

学生時代からブログを書き続けており、社会人の現在も続けている。複数のブログを展開しているが、いずれも映画にちなんだものとなっている。

・ブログの分類

ミニブログ、マイクロブログ、つぶやきブログ
短文の投稿を中心としたブログ

モブログ (moblog)
主に携帯電話などのモバイル通信端末を使用しメールを送信して更新する

フォトログ (photolog、fotolog)
写真画像を主体として更新される

ブイログ(ないしヴログもしくはビデオログとも)(Vlog)
ビデオコンテンツの配信を主体とする

ノベログ (novelog)
自作の小説を話数ごとに分けて更新するもの

ブログメディア
おもに法人が、ビジネス目的に複数人で組織として運営するもの。ブログの特性である「双方向性」を利用しつつ、専門性に特化した内容を発信する。ブログのように時系列を逆順に記事が並ぶサイトを指し、雑誌メディアをも置換しうる新メディアとも捉えられている。

○映画監督の仕事

田村文洋が目指した映画監督の仕事内容は、特殊である。一つの作品を手掛ければ誰でも監督を名乗れるが、世間的に映画監督と認められるには出世作を作る必要がある。また映画監督の事をディレクターと呼ぶこともある。
映画監督の基本的な責任範囲は「映画作品としての品質管理」である。「企画(どういう映画を作るかという案を策定する)」、「製作(製作費の調達や管理、作品の売り出しなどを決定する)」は基本的にプロデューサーの職分であり、監督という職種の本来の責任範囲ではない(ただし、監督がプロデューサーを兼ねる場合もある)。
もっとも、監督が作品を作り上げる上で複数の職務を担当することもあり、「脚本」や「編集」に多く見られる。さらに自分の作品で音楽家を兼任していたりする監督もいる。とはいえ、諸々の経済的事情を始めとする理由によって、主に商業映画を中心に仕事をする監督は自らが理想とする映画を完璧に作り上げることは困難とされる。少しでも理想に近づけるための交渉術なども、監督にとって重要な資質であるといえる。
また、映像作品を作り上げるためには、多くのスタッフが関係することがある。それぞれの専門的なスタッフのアイディアをくみ上げ、アイディア1つ1つについて吟味し、採用したり却下したりという判断を下すことも、監督の重要な仕事である。
また、役者に演技指導をする場合もあるため、映画はもちろん演技そのものに通じていなければ監督を務めるのは難しい。

映画監督の基本的な責任範囲は「映画作品としての品質管理」である。「企画(どういう映画を作るかという案を策定する)」、「製作(製作費の調達や管理、作品の売り出しなどを決定する)」は基本的にプロデューサーの職分であり、監督という職種の本来の責任範囲ではない(ただし、監督がプロデューサーを兼ねる場合もある)。

もっとも、監督が作品を作り上げる上で複数の職務を担当することもあり、「脚本」や「編集」に多く見られる。さらに自分の作品で音楽家を兼任していたりする監督もいる。とはいえ、諸々の経済的事情を始めとする理由によって、主に商業映画を中心に仕事をする監督は自らが理想とする映画を完璧に作り上げることは困難とされる。少しでも理想に近づけるための交渉術なども、監督にとって重要な資質であるといえる。

また、映像作品を作り上げるためには、多くのスタッフが関係することがある。それぞれの専門的なスタッフのアイディアをくみ上げ、アイディア1つ1つについて吟味し、採用したり却下したりという判断を下すことも、監督の重要な仕事である。

・劇映画の場合

監督の仕事は、完成した脚本を受け取ってから始まる(それ以前にも脚本を完成させるための議論に参加するなどの仕事が発生するが、脚本が完成するまでは、基本的に脚本家の仕事である)。ただし、監督自らが脚本を書く場合も少なくない。また、完成脚本に手を入れることで、結果的に脚本家との共同脚本としてクレジットされる場合もあれば、監督が手を入れていても特にクレジットはされない場合もある。

  配役。どういう役に、どういう俳優を割り当てるかを決定する。主役級の俳優は、プロデューサー等によって決定済の場合もあれば、専門のキャスティング・プロデューサーが置かれる場合もあり、監督がすべての配役を決定するわけではないが、決定に際しては、何らかの意見を求められるのが普通である。
   ロケハン。撮影を行う場所を決定する。
   衣裳合わせ。各シーンごとに、それぞれの俳優が着用する衣裳や、手に持つ小道具等を決めていく。監督の美意識がストレートに反映される部分であるため、最終決定権は監督にある。また、各人の衣裳により、カメラの位置、照明の方法、セットの組み方等も変わってくるため、各部門のチーフ級のスタッフも参加する。よって、これが俳優と各スタッフの、事実上の「初顔合わせ」の場になることが多い。
   撮影。管理する。カメラ・ポジション(撮影場所)や画角、カメラの動き方を決め、絵柄を確定する。役者への演技指導を行う。撮影中の動きなどを把握した上で、OK/NGの判断をする(NGの場合は更に同じショットを繰り返して撮影する。撮り直しとその回数で「テイク」と称する)。日本のテレビの場合は本番に入る際にディレクターが3、2、1キューと合図するのが普通だが、映画では、監督の「よーい」に続き、助監督や各部門の助手らが「本番よーい」等と復唱し(これは、スタッフやキャスト全員に号令を行き渡らせるためでもある)、続いて監督の「スタート」、「アクション」と共に助監督がカチンコを鳴らして、本番に入る。その後はテレビでも映画でも共通で、予定された部分まで演技が進むか、または、NGの演技が出た瞬間に「カット!」と叫んで撮影を止める。NGでない場合、スクリプター(スクリプト・スーパーバイザー)らとも相談し、問題なければ「OK」として、次の撮影に進む。
   編集。撮れている映像から必要なものを抜き出してつなぐ。映像と映像のつなぎ方などを決定する。音楽や効果音を付けるかどうか、付けるとした場合はその付け方を決定する。監督によっては、簡単な指示を与えて編集担当者に全面的に任せる場合、編集者をオペレーターとして全面的に編集の指示を与える場合もある。またアメリカのようにプロデューサーが編集にかかわり、監督に編集権がない場合もある。

カメラとは

カメラ(英: camera)は、写真を撮影するための道具である。被写体の像を感光材料(写真フィルムなど)の上に投影し、適正な露光を与えるための装置を備えている。キャメラ、写真機ともいう。また、ビデオカメラや映画用カメラ(シネカメラ)等動画を撮影するカメラと区別する意味合いからスチル(スティル)カメラ(still camera)と呼ぶ場合もある。
なお、「カメラ」という言葉は、広義には「像を結ぶための光学系(レンズ等)を持ち、映像を撮影するための装置」全般を指すこともある。

カメラの原理は、写真術の発明以前から知られていた。窓のない暗黒の部屋の壁面に小さな穴を空けると、反対側の壁面に外の景色が映し出される。これを応用して、日食の観察を行ったり、絵画の下絵を描く目的に使われた道具が、カメラ・オブスキュラである。16世紀には、小穴の代わりにレンズを用いて、より鮮明な像が得られるようになり、反射鏡によって箱の上面に像を結ばせるようにした小型のカメラ・オブスキュラが作られた。これは絵画における遠近画法の確立に寄与したと言われている。

1824年、ニセフォール・ニエプスが世界初の写真である「ヘリオグラフィ」を発明、携帯型カメラ・オブスキュラの画像が定着できるようになった。1839年8月19日にはルイ・ジャック・マンデ・ダゲールが初の実用的写真術「ダゲレオタイプ」を発表。その後のカメラは、写真とともに発展していった。

19世紀末までに、記録媒体として写真フィルムが普及し、コンパクトで手軽に写真が撮影できるカメラが大衆化する。1950年代まではイギリスやドイツ、アメリカ合衆国が世界市場を牽引していたが、1970年代以降は、日本製のカメラが世界市場を席巻する。1963年(昭和38年)には、露出を自動化したAEカメラが現れた。さらに1977年(昭和52年)には、オートフォーカス機構が実用化され、構図を決めてシャッターを押すだけで写真が撮れるのが当たり前の時代になった。

2000年(平成12年)ごろから、撮影した画像を従来の銀塩フィルムによる化学反応ではなく、デジタルデータとして記憶素子に記録するデジタルカメラが一般に登場する。その後、デジタルカメラは徐々に勢力を伸ばし、ついには従来のフィルムカメラを駆逐する勢いとなっており、カメラメーカやフィルムメーカの事業縮小が起こっている。

○種類

カメラは基本的に、遮光されたボディ(暗箱)に、

  レンズ
   シャッター
   ファインダー
   焦点調節装置(ヘリコイド)
   フィルム装填部

を取り付けた物であり、レンズには通常、絞りが組み込まれている。
ファインダーによる分類

カメラをファインダーの方式で分類すると、次の4種類に大別できる。
ビュー・ファインダー・カメラ

撮影範囲を知るためのビュー・ファインダー(ファインダー)を、撮影用レンズと独立させて取り付けたもので、構造が簡単なため、安価なカメラに使用される。ファインダーには簡単なレンズが使用されることが多いが、ライカMシリーズのように、距離計と組み合わせて精密な焦点調節を可能にしているものもある。これらは距離計連動式カメラ(レンジファインダーカメラ)と呼ばれる。また、フィルムカメラにおいては、一眼レフカメラ・二眼レフカメラに対しコンパクトカメラと呼ぶ。

この形式の不可避の欠点として、撮影用レンズとファインダーが独立していることによるパララックス(視野の誤差)が生じるが、ほとんどの距離計連動式カメラにはパララックス補正装置が組み込まれている。また、ビュー・ファインダー・カメラはその構造上、極端な近接撮影にはあまり向いていない。

一眼レフカメラ

一眼レフカメラとは、撮影用レンズとフイルムとの間に45°の反射鏡を配し、上方(一部のカメラにあっては側方)のピントグラスで実際の撮影範囲を確認できるようにしたカメラ。フィルムカメラ、デジタルカメラともに存在する。

二眼レフカメラ

二眼レフカメラとは、一眼レフカメラと同様に45°の反射鏡を使って、本体上部のピントグラス上にファインダー像を得る方式だが、撮影用レンズと同等のファインダー用レンズが別に存在するカメラである。

ビューカメラ

ビューカメラとは、フィルム面にピント・グラスを置き、撮影レンズが結ぶ像そのものを確認できるようにしたもの。撮影の際はピント・グラスとフィルムを交換する。

デジタルカメラ

デジタルカメラとは、デジタル媒体を使用するカメラ。フイルムの代わりに固体撮像素子(イメージセンサー)とメモリーカードなどの電子媒体を使用、カメラ内部の画像処理プロセッサで撮影した写真を処理し、デジタル画像データとして記録する。携帯電話・PHS端末に機能の一つとして付属している場合もある。

上記の様なファインダーを持つものもあるが、多くは撮像素子から得られるデータを内蔵した液晶モニター等に表示する機能を持っている。コンパクトデジタルカメラの場合は、液晶画面上に撮影中のデータを表示可能で、ファインダーの代わりとして使用可能(小ささを追求した機種では光学ファインダーをなくし、完全に液晶画面がファインダーとして使われている)だが、デジタル一眼レフカメラの場合は、特殊な機構を搭載した一部の機種を除き、基本的にその構造上撮影中のデータを液晶画面上に表示できない。

なお、デジタルカメラと区別するために、これまでのフィルムを使用したカメラは、便宜上、フィルムカメラや銀塩カメラと呼ばれる。

分類

実態としてはおおむね下記の通りである。分類が困難な機種もある。

コンパクト・デジタルカメラ - レンズ交換が不可能のもの[3]。
ネオ一眼 - 明るい30倍程度の高倍率ズームレンズを持った、比較的大きなもの
高級コンパクトカメラ - 比較的大きな撮像素子(1/1.8型以上)を持ち、マニュアル操作に重点を置いたもの。最近では35mmフルサイズやAPS-Cサイズの大型センサーを搭載する機種も増えてきた。
(上記以外の)コンパクトデジタルカメラ - 小型化に重点を置いた一般向けの機種。市場の多くをこのタイプが占める
ミラーレス一眼カメラ - 一眼レフカメラのデジタル化の中で派生した形式で、レンズ交換が可能でありながら光学式ファインダーが省かれ、電子式ファインダーのみを持つ。
デジタル一眼レフカメラ - レンズ交換が可能で、ペンタプリズムなどによる光学式ファインダーを持つ従来の一眼レフカメラをデジタル化した形式。35mmフィルムと同程度の大きな撮像素子を持つものは「フルサイズ」と呼ばれる。
中判デジタルカメラ - 35mmフィルムより大きな撮像素子を持つレンズ交換の可能な一眼レフ形式で、デジタルバックの形で提供されるものもある。従来は本体だけで100万円以上する高価なものであったが、2010年現在、80万円前後の一般向けのものも相次いで製品化されるようになった。

撮像

基本的な光学系は、銀塩カメラとそれほど差はない。同じ画角で同じF値のレンズを作る際に、撮像素子が小さいほど短い焦点距離のレンズ、つまり小さいレンズで済む。ほとんどのデジタルカメラの撮像素子は、35mmフィルムに比べて小さいため、レンズは35mmフィルム式のカメラのものよりも小さい。デジタルカメラの中でもコンパクトデジカメの撮像素子は特に小さいため、高倍率のズームレンズが小型の本体に搭載できる。
コンパクトカメラの多くが沈胴式のレンズを備えることで、携帯性を高めている。
一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラではレンズ交換に対応するために、カメラ本体と交換レンズとの接続に関して規格があり、これは「レンズマウント規格」と呼ばれる。カメラの本体側には「レンズマウント」と呼ばれる交換レンズの接合基部が設けられ、光路となる大きな開口部とその周囲の円環状の金属部分から構成される。レンズマウントには交換レンズ内の絞り機構やズーム機構などを駆動・制御するための配線用接点が設けられており、レンズマウント規格では物理形状だけでなくこういった電気信号類も規定している。
銀塩カメラのシャッター機構は機械式のみであったが、デジタルカメラでは機械式と電子式(電子シャッター)の2種類がある。一般に一眼タイプでは機械式、コンパクトデジカメでは電子式が採用される傾向がある。最近は機械式と電子式を組み合わせたハイブリッド方式のものも増えてきている。

撮像素子

光学信号である画像を、電気に変換する撮像素子(光学センサ)は、CCDイメージセンサかCMOSイメージセンサが用いられる。この点が光化学反応を用いる銀塩フィルム式のフィルムカメラと異なる。撮像素子の受光面の大きさは、通常のフィルムカメラで用いられる35mm判フィルムの1コマよりも小さいものが大多数である。半導体素子そのものである撮像素子は、その大きさが部品価格の主要な決定要素であるため、比較的廉価なコンパクトデジカメでは1/3インチから2/3インチが、上位価格帯を占める一眼レフタイプではより大きなAPS-Cサイズが用いられる。また、一部の高級機種や業務用機種には35mmフルサイズや中判など、銀塩フィルムと同等サイズの撮像素子を搭載する製品もある。

撮像素子は長年CCDが主流で、画質が劣ったCMOSは一部の安価な機種に搭載されるのみだった。その後、CMOSイメージセンサの性能が向上して多くの問題点も対処が進められた。CMOSの特徴である低消費電力性や低価格なこともあり、一眼レフを中心にCMOS搭載機種が増えてきている。CMOSによるデジタル回路を同じシリコン基板上に構築しやすいので高機能な駆動回路をセンサ側に作るのに向いており、例えばA/D変換回路を内蔵するものがある。

一般に撮像素子が大きいほど色再現性、感度、ノイズ、ダイナミックレンジなどあらゆる点で有利である。とくに同じ時代に設計された撮像素子同士の比較ではサイズにより画質の差があり、測定値にも表れる。また、同じ画角・同じF値における被写界深度が浅くなるため、対象物だけにピントを合わせて背景から浮き上がらせるボケの効果が得られやすい。反面、撮像素子が大きいとボディが大型化し、高価になる。また画素数が多いほど描写は精細になり、大きなサイズでのDPE依頼やフォトプリントでも精細な画像が得られる。撮像素子のサイズを変えずに画素数を増やすと、1画素あたりの面積が小さくなる。ダイナミックレンジが狭くなる、電気的なノイズ・歪みが多くなることからむしろ画質を損なう場合もあるので、撮像素子や処理回路でノイズを抑える設計が必要であるため、画素数を増やすことには限界がある。コンパクトなボディに大きな撮像素子を搭載した機種も存在する。

電子式ファインダーと操作部

フィルムカメラのファインダーには幾つか異なる方式があるものの、全て光学式だった。デジタルカメラの場合も同様の構造が可能だが、ほとんど全てのデジタルカメラは、撮像素子で得た画像データを本体背面などのカラー液晶で表示することでファインダーとしている。この電子式ファインダーはプリズムやミラー、光路を必要とする光学式に比べて設計上の自由度が高い。単に撮影画像を表示するだけでなく、電子機器であるデジタルカメラ本体の操作画面としてや、画像編集といった付加的な機能にも利用される。
背面液晶式カメラの多くが液晶表示部が背面に固定されているが、これを可動としたのがいわゆるバリアングル液晶であり、撮影者の視点や姿勢にあまり制約されることなく、ローアングル(低い位置からの撮影)やハイアングル(高い位置からの撮影)などの撮影が容易になった。
フィルムカメラでもデジタルカメラでも同様であるが、実際に撮影させる画像とファインダーで見える画像とが必ず同じ範囲であるとは限らない。実記録画像が100%とした時のファインダー画像の大きさを%で示す「ファインダー視野率」という指標がある。デジタルカメラでは、比較的100%のものが多い。
シャッターボタンを含む操作用のスイッチ類は人間工学に基づき配慮されている。一部の機種では電子式ファインダーである液晶画面にタッチパネルを組み込むことで、ファインダーの画面が操作面となるものもある。

画像処理部

撮像素子からのアナログ信号はアンプによって増幅され、高速アナログ/デジタル変換器によってデジタル信号に変換された後、DRAMのような半導体記憶素子に一時記憶として蓄えられる。画像処理専用に作られたASICが、この一時記憶領域から必要なサイズの画素を読み出しては演算処理を行い、一時記憶へ書き戻す。イメージセンサの画素数の増加とそれに伴い求められる処理性能の上昇に合わせて、次々と演算処理速度の高いICが開発されている。

記録部

画像を記録するには、一般にフラッシュメモリが使用される。ICチップによる内蔵固定式やメモリカードを差し込む内蔵交換式などの記録媒体がある。

記録媒体

撮影された画像データの記録・保存には、主にフラッシュメモリを内蔵したメモリーカードが使われる。かつては民生用としてコンパクトフラッシュやスマートメディアが、業務用としてPCカードタイプのハードディスクやマイクロドライブが利用されていたが、2010年現在ではいずれもSDメモリーカードが主流である。
記録情報の内容について、カメラ映像機器工業会 (CIPA) によってファイル名などに関する規則であるカメラファイルシステム規格 (DCF) が規定されている。メモリーカードのルートディレクトリ上に作成される「DCIM」(Digital Camera IMagesの略)ディレクトリ、その下のサブディレクトリの命名法などがメーカー間で統一されているため、1枚のメモリーカードを異なるメーカーのデジタルカメラで使いまわしてもデータが混ざったり混乱が生じない。また、他のカメラで撮影した画像を表示させることができる機種もある
フラッシュメモリーは不要な画像をいつでも消去できるうえ、大容量低価格化によって数千枚から数万枚もの画像を保持できるようになった。

外部接続

画像をやり取りするために外部との接続端子を持つ機種では、USB端子を備えるものが多い。メモリーカードをパソコンやプリンターに差し込んで接続したり、DPE店へ預けたりする方法でも画像情報を利用することが可能である。パソコンのすべてが適切なメモリーカード用スロットと備えているわけではなく、多くの機種ではUSBのような汎用的なインタフェースを備えることで、カメラ側にメモリーカードを装着したままパソコンなどで読み書きできるようにしていることが多い。

また、USBを経由することで、戸外で多くの撮影を行う場合でも、ノートパソコンなどよりも小型軽量のUSB対応外部記憶装置へ画像情報を大量に保存するような利用法が可能である。USB経由でプリンターへの出力も可能である。
ストロボ部

ほとんどの機種では夜間撮影などのためにストロボ発光機能を備えている。必要な電圧までコンデンサに充電することで電気エネルギーを蓄えて、シャッターボタンによる操作でストロボを発光させる。ただし、コンパクトデジカメのストロボは3-5m程度の距離しか有効な光量を作れない[出典 4]。また、多くの機種では筐体上部などにアクセサリーシューが付いており、オプションで外部ストロボが取り付けられる。

電源

携帯電子機器であるデジタルカメラの電源はほとんどが、内蔵される充電式バッテリーによる。デジタルカメラはほとんどすべての機能が電子回路によって実現されているため、フィルムカメラよりも消費電力が大きい。比較的多くの枚数を記録できることもあって、大容量で大きく重いバッテリーを内蔵していることが一般的である。ほかの方式より軽量で容量の大きい専用のリチウムイオン電池を採用する機種が多い。シャッターを切ったりフラッシュメモリに書き込んだりフラッシュライトを点灯する時は特に大電流が必要であるため、このパルス放電に対応したバッテリーとしてニッケル水素電池が多くの機種で採用された。ニッケル水素電池を外出先で消費し切った場合は、入手性の高いアルカリ乾電池が使用可能であるものが多い[出典 1][32][33]。メーカーはカメラ本体だけでなく、消耗品、周辺機器も含めたトータルで利益が出ればよい。特に電池はメーカー、機種ごとに異なることが多いので、予備の電池が必要な場合、新しいカメラを購入したときは電池も購入する必要がある。予備電池の価格は比較的高めにつけられている場合が多い。そのため、純正品以外にも多くの互換電池が出回っている。代表的なメーカーに台湾のロワなどがある。稀にではあるが純正以外の電池使用により異常発熱や膨張、機器破損の事故も発生しており、カメラメーカーの中には互換電池を使用できないようにカメラ本体側にプロテクトを施しているメーカーもある。

筐体

不安定な手持ちでの操作や衝撃・塵埃の多い環境で用いられることが多いカメラの本体を構成する筐体(ボディ)には、内部の脆弱な光学部品や電子部品を支え保護するために堅牢性や気密性を維持することが求められ、同時に軽量であることが求められる。筐体は、アルミ合金等の金属製の骨格に、多数のエンジニアリングプラスチックなどの合成樹脂によるフタやグリップ、緩衝材が取り付けられているのが一般的である。

動作

基本的な静止画撮影の動作を以下に順を追って示す。

合焦

静止画撮像では、カメラが電子的に捉えた画像のコントラスト情報を元に自動的にカメラ側でピントを合わせるオートフォーカス (AF) 機能を使って撮影することがアマチュアを中心に一般的である。撮影時にシャッターボタンを半押しにするとAF機能が作動するモードが中心である。撮影可能状態にすればオートフォーカスが常に働き、いつでもシャッターが切れるモードも選択できる機種がある。前者では電池の消費が抑えられ、後者ではシャッターチャンスを逃がす可能性が低くなる。ただし、AF機能は動きの早い被写体や陰影差の少ない対象には向かず、AFロックといった撮影者の工夫やマニュアル・フォーカスなどが求められる。高級機ではコントラスト情報以外でもピント合わせが可能であったり、マニュアル・フォーカス機能の操作性なども考慮されているものがある。

撮像

露光時間は機械式や電子式のシャッターで制御するが、上手に露光時間を選ばないと被写体の明暗度合いによっては撮像素子が明部と暗部のいずれかが露光過剰や露光不足によって「白とび」や「黒つぶれ」を起こす。「白とび」「黒つぶれ」を回避するために、銀塩カメラでは受光する枠内に測光素子を多数配置して最も明るいところと最も暗いところを検知する。また、コンパクトデジタルカメラでは電子的な撮像素子そのものが測光素子を兼ねて、露光を自動調整する[35]。ただし撮像素子は読み出しに多少の時間が掛かるので、瞬間的に明るさの変化する撮影対象では正確な露光が期待できない。ほとんどのデジタル一眼レフ機では、撮像素子とは別に測光専用のセンサーで露出を決めるものが多い。

フィルムカメラの上位機種でも備えるものがあるが、オートブラケティング(Automatic Exposure Bracketing, AEB)撮影によって、露出を変えながら立て続けに2-4枚ほどの撮影を行うこともできる。また、オートブラケティングと同様に露出の異なる複数枚の撮影をすばやく行い、内部演算処理によって1枚のダイナミックレンジの広い画像を得る、ハイダイナミックレンジ(HDR)処理をカメラ単体で行う機種も登場している。

画像処理

撮像素子から出力されたアナログデータはA/D変換された後、映像エンジンや画像エンジンなどと呼ばれる画像処理専用のICによって、暗電流補正、補間演算、色空間変換、ガンマ補正、収差の補正、ノイズリダクション、画像圧縮などの様々な画像処理が行なわれ、外部利用に適した画像形式に変換される。 たとえ同じ撮像素子を使っていても、カメラのメーカーが異なっていれば画質の傾向も違ってくる。画像処理のアルゴリズムが出力される画質を左右するため、メーカーでは様々な工夫を行っている。かつてはこの処理に時間が掛かるのがデジタルカメラの問題点の1つであったが、今ではデジタル演算能力の向上によってほぼ解決されている。

記録処理

映像エンジンで画像処理が施されたり、またはRAWデータのままの静止画情報は、記録媒体に書き込まれて保存される。フラッシュメモリー素子は年々高速化しているが、画像データサイズの拡大もあって、一般に記録動作には時間が掛かる。

記録形式
撮影された画像情報の記録には、一般的にJPEGや、JPEGの拡張規格であるExif形式が使用されている。また、一眼レフや一部の高級コンパクト機では、Exifに加えてRAW形式での記録も可能である。
Exif
Exifフォーマットは、JPEGファイルにカメラ映像機器工業会 (CIPA) によって規定された「ヘッダー」を追加したものである。このヘッダーには、撮影時の機種、レンズ名、焦点距離、絞り、シャッタースピード、ISO感度、露出モード、撮影日時といったメタデータが含まれている。ほとんどのデジタルカメラおよびカメラ付き携帯電話はExifを使用しており、家庭用プリンターもExifデータを認識してそのまま印刷できるものが多い。ExifはRGB各色8bitの階調しか持たないうえに非可逆圧縮を行うため、元の画像情報の一部は失われる。また、一度失われた情報を再現するのは不可能である。ほとんどのデジタルカメラでは、JPEGの圧縮率を選択できる。圧縮率を下げれば画質は向上するが、ファイルサイズが大きくなり、メディアに記録できる枚数は少なくなる。

RAW
  RAWフォーマットは、撮像素子からのデジタルデータを最小限の処理だけで記録する。階調の削減や圧縮による画質の劣化がないため、プロやハイアマチュアのカメラマンに好んで用いられる。RAWは一般にファイルサイズが非常に大きくなるため、連写速度が落ちたり、しばらく操作を受付なくなることもある。RAWフォーマットはメーカーや、場合によっては機種ごとに異なっており、互換性はほとんどない。また、そのままではパソコン上で表示することができず、メーカーなどが提供する専用の読み込み・再生用のパソコン用ソフトウェアを使って表示したり、読み込み後にExifやJPEGなどの汎用形式に変換してから表示する。この変換処理を「現像」といい、それに用いられるソフトウェアを「現像ソフト」と呼ぶ。

上記の他にも、TIFF、DPOFなどがある。

付加機能

デジタルカメラが登場した当初は、性能は銀塩カメラより劣った。主に電子技術の急速な発達によって解像度や感度が銀塩カメラに追いつくほど技術開発が進み、銀塩カメラを広範囲に置き換えた。そして、単に静止画を撮影する基本機能の充実だけでなく、デジタル式にしかできない付加的な機能を付け加える方向へ技術開発がされている。
デジタル式ズーム

多くのデジタルカメラが元からズームレンズを備えたり、レンズ交換により使用可能であるが、それらの光学式ズームと同時使用可能なデジタル式ズーム機能を持つ機種も一般的である。デジタル式ズームでは受光面の中央部の画素のみを撮影に使用するため、ズーム倍率に応じて使用可能な最高画素数は減少する。例えば、1200万画素機で2倍ズームにすると、その場合の画素数は縦横共に半分になるので内部的には最大300万画素となる。仮に1200万画素機で2倍ズームとした場合の記録フォーマットが4096×3072(1200万画素分)であれば、不足する900万画素分の情報が300万画素の補間処理によって生成される。

画質の劣化を抑えるため、記録する画素数に合わせてデジタルズームの最大倍率を変え、等倍以上の拡大を避ける機種もある。

動画撮影

コンパクトデジタルカメラの多くが動画の撮影機能を備えており、一眼タイプにおいても一般的になりつつある。連続撮影時間は、記録解像度と記録方式、記録メディアとバッテリーの容量、製品用途の位置付けなどにより10分から1時間程度に制限される。デジタルカメラの撮像素子の画素数は一般的な動画を撮影するデジタルカムコーダのそれよりも多いため、動画の撮影時には画素情報を間引いて情報量を少なくする。

動画フォーマットについては機種ごとにさまざまである。以前はAVI (Motion JPEG) やQuickTimeによる動画録画とWAVE(モノラル)による音声録音が主流だった。MPEG-4 AVC/H.264とドルビーデジタル AC-3(ステレオ)、MPEG-2 TSを用いたAVCHDによるハイビジョン動画およびステレオ録音が可能な機種も増えており、デジタルカムコーダ(いわゆるデジタルビデオカメラ)との境界線があいまいになってきていたが、EUがヨーロッパにデジタルカムコーダーメーカーが無い事を理由にHD解像度以上で30分以上録画できるデジタルカメラをデジタルカムコーダーと分類し、デジタルカムコーダーと同等の30%の関税を設定した。その為デジタルカメラはデジタルカムコーダーをとは違い、30分以上連続で録画できなくしてある。

衛星測位
カメラ本体内にGPS受信機を内蔵し、撮影地点の位置情報を画像データと共に記録することで撮影後に位置を確認できる機種が販売されている。地図データを内蔵するものでは、撮影地を地図で確認したり、現在地や移動経路を表示してナビゲーションに利用することも可能である。

顔認識

2005年2月16日、ニコンが世界で初めて顔認識自動焦点合わせ機能を搭載したデジタルカメラ、「COOLPIX 7900」「COOLPIX 7600」「COOLPIX 5900」を発表した。発売日は「COOLPIX 7900」と「COOLPIX 5900」が2005年3月18日、「COOLPIX 7600」が2005年4月8日。
これ以降他社のデジタルカメラにも同様の機能が搭載され、2007年10月には8割の機種に搭載された。
2007年9月4日、ソニーが笑顔認識機能を登載したデジタルカメラ「サイバーショット DSC-T200」「サイバーショット DSC-T70」を発表する。発売日は2007年9月21日。
2010年2月3日、リコーが猫の顔認識機能を登載したデジタルカメラ「CX3」を発表する。発売日は2010年2月19日。本製品以降、ペットの顔認識機能を登載したデジタルカメラの発売が続く。
2010年2月2日、富士フイルムが世界で初めて犬と猫の顔認識に対応したデジタルカメラ「FinePix Z700EXR」を発表する。発売日は2010年2月20日。

無線接続
カメラ本体内に無線LAN通信部を内蔵し、撮影した画像データ等をパーソナルコンピュータやスマートフォンに転送したり、ソーシャル・ネットワーキング・サービスと連携することで直接アップロードする機能を有するものもある。また、スマートフォンやタブレット (コンピュータ)の液晶画面を用いたリモート操作に対応する機種もある。

記録メディアとデータの破損

記録メディア内のデータをパソコンへ読み込ませた際、画像ファイルが壊れていたり、記録自体されていなかったりするトラブルが発生する。このような事態を防ぐためには、『データ記録中にカードを抜く』『データ記録中に電池を抜く』といった誤操作をしないこと、『データ記録中のデジタルカメラ本体への衝撃』を避ける、『メモリカードスロット用クリーナーカード等を用いて定期的に手入れをする』などが必要である。

また、誤操作で画像データを削除してしまった場合でも、データ復旧用アプリケーションを用いるか、専門業者のデータ復旧サービスを利用することで一部または全てのデータを取り戻せることがある。その際、復旧作業が終わるまではその記録メディアに一切の書き込みをしないことが重要である。書き込みをしてしまうと復旧の可能性が低下する。

他のデバイスとの連携
パソコンへの画像データの転送については、記録したメモリーカードによる方法の他、多くの機種ではUSB接続による方法もサポートしている。この場合、付属ソフトウェアやWindowsなどのOSの機能を用いてデジタルカメラから画像データを転送するもの(PTPなど)と、カメラを外部記憶装置(マスストレージ)のように見せて自由に画像ファイルの出し入れが可能なものがある。USB普及以前は、シリアルポートやSCSIを使用するものもあった。またUSBがまだ十分な転送速度でない頃は、プロ向けの機種の中にはIEEE 1394を採用するものもあった。さらに近年は無線LANを使用するものもあるが、メーカーによりまちまちの実装である。

2003年からは、デジタルカメラ本体と対応プリンターをUSBケーブルで直接接続して印刷できる「PictBridge」などの規格も制定された。

画素数
デジタルカメラに内蔵されている撮像素子は有効画素数と総画素数の違いに留意する必要がある。総画素数は撮像素子が本来持っている画素の総数であるが、デジタルカメラに内蔵する場合にレンズや絞りといった光学系の制約によって撮像素子の受光部全体に入射光を厳密・均等に当てることは難しい。カメラに装着された状態で光が当たる画素の総数が有効画素数と呼ばれて、総画素数より数%程小さい[出典 3]。90年代後半から2000年代にかけて、画素の数は販売戦略上の大きなアピールポイントであった。一般論としては、画素数の大きな方が、より詳細まで表現でき高画質であるが、画素数を大きくすればその分一画素あたりの受光面積は減り、ノイズが増えることにも留意する必要がある。画素数を増やすとともに、いかにノイズを控えるかが素子開発の大きなポイントであった。2010年代に入り、画素数増加とともに一画素のサイズがレンズの光学的解像度の限界に近づき画素数競争も一段落しつつある。

撮像素子の大きさ

CCDやCMOSの撮像素子の大きさは、テレビ画面を表すのと同様に「型」が使われることが多いが、撮像素子の受光面の対角線の長さのインチ単位の大きさよりも大きな値になる。これは昔の真空管式の撮像管の時代に、撮像面の大きさではなく管の直径を表示していた名残りである[出典 3]。また、面積だけでなく縦横比も撮像素子によって異なり、同一メーカーであっても機種によって違いがある。

シャープネス
コンパクトデジタルカメラの多くが、内部での画像処理で輪郭強調処理を行い、実体よりもシャープに見せている。こういったカメラの使用者の多くが、「シャープネス」の効いた出力のほうがピントの合った画像だと歓迎するためである。プロが使用する上級機では出力画像はシャープネスを効かせず、もしもそういった加工が必要ならば、カメラ上ではなくパソコンなどの画像処理ソフトによって精密に調整する。画像は輪郭強調やソフトフィルターを掛けるたびに劣化するので、手間を惜しまないならばカメラの外で処理するのが良い。

メーカー

2015年の日本国内でのシェアは、キヤノン、ニコン、ソニー、カシオ、パナソニック、富士フイルム、リコーの順であった。世界のデジカメ市場では、コンパクトカメラで約7割、レンズ交換式カメラでは約9割を日本企業が占有している。市場規模は世界全体で世界では1兆円超である。

デジタルカメラの販売は、2007年に初めて1億台を突破し2010年の1.2億台がピークであり、2010年代には特にスマートフォンの普及によりコンパクトデジタルカメの売り上げが激減している。レンズ交換式デジタルカメラの販売台数に大きな変動は見られていない。

もともとはアメリカの イーストマン・コダックの技術者によって発明されたが、イーストマン・コダック自身はアナログカメラにこだわり、デジカメ製品の販売に乗り遅れ、後に撤退している。 フィルムカメラに較べると電子機器的な要素を多く含むため、旧来のカメラメーカーに加えて、ソニー、パナソニック(経営統合前の三洋電機を含む)、カシオ計算機、日立リビングサプライ(日立製作所子会社。日立本体はデジカメを製造していない)などの家電・電子機器メーカーも参加して激しいシェア争いを繰り広げている。旧来のカメラメーカーはレンズの設計に一日の長があるが、電機メーカーはイメージセンサの製造に長けている。

競争の激化に伴い、2005年に京セラが日本国内のデジタルカメラ事業から撤退。2006年にはコニカミノルタがカメラ事業全般から撤退し、一眼レフカメラ部門をソニーに譲渡した。また、イーストマン・コダックも消費者向けデジタルカメラの生産から撤退し、デジタルカメラ製造部門をフレクストロニクス・インターナショナルに売却している(開発・設計・販売は継続)。パナソニックに吸収された三洋電機のカメラ部門はXactiに継承された。

デジタル一眼レフカメラは、コニカミノルタの一眼レフカメラ部門を引き継いだソニーや、オリンパスと協業しフォーサーズ・システムへ参入したパナソニック、ペンタックスとの提携でサムスン電子なども参入した。技術的な困難さと、交換レンズを始めとするオプション類も販売する必要があるため、技術の蓄積がある光学機器メーカーか、それらの事業を引き継いだメーカーが残り、新規参入した家電メーカーなどは、ミラーレス一眼へと移行するがコンパクトカメラのみに規模を縮小した。現在では、本体、レンズ、撮像素子の三要素を自社製でまかなえるのは、キヤノン、ソニー、富士フイルム、シグマ(Foveonを子会社化)の4社になった。

また上記のメーカー以外にもセイコーエプソン(R-D1など)や、ライカなどがレンジファインダー式デジタルカメラの製造を行っている。

家電メーカーの場合、光学系の設計ノウハウが乏しく設備の新設にもコストがかかるため、他のレンズメーカーから光学系部品の供給を受ける場合がある。さらに、光学機器メーカーに比べて劣る知名度を補うため、「ライカ」や「カール・ツァイス」といった有名ブランドを冠したレンズを採用することもある。メーカーによってはOEMとしてレンズの供給を受けるのではなく、同ブランド名を冠するレンズを自社内やレンズメーカーでライセンス生産している場合もある。

逆に光学機器メーカーが、撮像素子や画像エンジンなどの電子系統を、家電メーカーにOEM委託をしていることも多い。委託先としては台湾のメーカーなどがある。特に撮像素子は、ソニー、OmniVision、サムスンで世界市場の7割以上を占めている。したがって、上に書いたメーカー別販売シェアと、実際の製造メーカー(OEM製造も含む)におけるシェアとは大きく異なる。

2010年以降は、ミラーレス一眼カメラなど新しい製品の登場により、海外企業の積極的な参入も見込まれる。また、コンパクトデジタルカメラの市場はカメラ搭載のスマートフォンによる浸食が進んでいる。こうした状況を踏まえ、経済産業省は日本企業の競争力強化に向けた取り組みを進めようとしている。

販売動向

機能や画質を割り切ることで低価格な「トイデジカメ」と呼ばれる分野が存在する。玩具の流通ルートで売られていることが多い。 近年(2016年現在)では携帯電話に搭載されたカメラの性能向上によりジャンルそのものが衰退しつつある。携帯電話のアプリではトイカメラ特有の歪み・ぼけ・色調等の独特の光学効果を再現している。

同ジャンルの初期に流通したトイデジカメの例としてタカラのSTICK SHOTやニチメンのChe-ez!などがあり、デジタルカメラが高価だった頃、小型軽量で1万円以下で買える手軽さが受けてガジェット好きのユーザーに広まった。

初期の大半の製品が10万画素から35万画素ほどのCMOSを搭載し、増設できない1MB程度の記録メモリーを搭載する。パソコンと通信することはできても、カメラだけで直接記録した画像を確認できるようなデバイスは存在しない。画質はおしなべて低く、色の再現性が悪い。一方、これらの中にはWebカメラとして使用できるものもあり、そのためにトイデジカメを購入するパソコンユーザーもいた。

現在では日本の一流メーカーのデジカメが実売で8000円を切るまでに低価格化しているうえ、トイデジカメの高機能化が進み、それらを区別する意味もなくなってきている。このような状況から、現在では「トイデジカメ」という概念が「安い」から「アクセサリーとして楽しむ」などの方向に変わっている。例としてボールペンや腕時計にカモフラージュした製品、フィルム時代の高級カメラをミニチュア化した製品などが一定の人気を保っている。また、単に低画質な製品を「トイ」扱いしている場合もある。

2010年春現在で販売が継続しているトイデジカメは、その定義を「小型軽量低価格で、手軽ではあるが低性能」とする場合、当てはまるのはVista Questシリーズと、同シリーズのうち1005ベースとなる「NICO DIGI」(ニコデジ)程度である。

機能や価格帯は考えず遊びの要素が強い製品として、プラスティックむき出しの質感やクセのある撮影画像など、同ジャンルの基本を意識し、楽しく撮ることを目標とした「DIGITAL HARINEZUMI」(デジタルハリネズミ)シリーズ、簡易防水機能付きとしては安価な部類で、わざと撮影画像のカラーバランスを崩した撮影ができる「GIZMON Rainbowfish」(ギズモン レインボーフィッシュ)、ローライの本格的二眼レフカメラ、ローライレフレックスの外観を忠実に模して小型化した「ローライレフレックスミニデジ」(Rolleiflex MiniDigi )シリーズなどがある。

一般的デジタルカメラ
日本国内におけるデジタルカメラ1台あたりの平均販売価格はコンデジが約2万200円、一眼タイプが約8万5,400円である(2009年12月度、BCN調べ)。

売れ筋のキーワードは2003年頃までは画素数など、2004年には動画撮影性能や多彩なシーンモードなど、2005年には大型液晶・高感度・手ブレ補正などであった。2006年は一眼レフに「ライブビュー」が搭載されるようになり、急激な低価格化と相まって一眼レフの一般への浸透が進んだ。2007年には顔認識が登場し、人の顔が綺麗に撮れる、笑顔になるとシャッターが切れる機能などが流行した。2008年は暗所撮影や防水機能など「場所を問わず綺麗に撮れる」性能や、より広い角度を写せる「広角ズーム」が売りとなった。

2009年は明暗差の激しいシーンでも白飛びや黒つぶれが発生しにくい「ダイナミックレンジ拡張機能」、そして一度ロックした被写体にピントや露出を合わせ続ける「自動追尾機能」などが登場した。また、リコーGRデジタルIIIやキヤノンパワーショットG11など、あえて操作を自動化せず画質と高級感を優先させた高級コンパクトカメラが独自の地位を築いた。家庭にハイビジョンテレビが普及したこともあり、ハイビジョン画質の動画機能が装備されたカメラが普及し始めた。また、2008年末にフォーサーズ陣営から登場したミラーレス一眼が2009年5月以降売り上げを伸ばしている。2010年にはAPS-Cサイズのミラーレス一眼が登場し、将来的には一眼市場の主流になる可能性も指摘されている。

過去のデジタルカメラ市場はほとんど日本企業のブランドで占められており、日本国外勢はコダックや一部のスタジオ用中判機種に限られていた。最近2003年 - 2004年にはおよそ80%であったが、日本メーカーが積極的に行っている生産設備の中国への移管による技術移転や韓国メーカーの高級機参入に加え、アメリカやドイツの歴史あるブランド名を復活させた製品も出始めた。

出力/印刷
店舗での出力

2000年頃から大手カメラ店のDPEコーナーなどでデジタルデータから印画紙に焼き付けるサービスが行われている。これは、デジタル処理のミニラボシステムを利用したもので、フィルムスキャナによる入力の代わりにデジタルカメラなどで得られたデジタルデータ(Exifなど)を印画紙に焼き付けるものであり、従来の写真と同程度の画質や耐久性が期待できる。

また、店頭にキオスク端末型のプリント機を設置し、画面の案内に従ってセルフサービスで出力できるサービスも行われている。このタイプは昇華型熱転写プリンターを使用しており、画質面で若干見劣りする。

そのほか、コンビニや駅などで、デジタルコピー機の機能を利用したセルフサービスで写真印刷を行なう機械も設置されている。単に印画紙への出力だけではなく、シール印刷機能のような付加価値を持たせている物もある。しかし、これらも昇華型やインクジェット方式で印刷するため、印画紙での出力に比べて画質や耐久性に劣り、長期間の保管には向かない。

また、CD-Rを持っていないユーザーのために、画像データをCD-Rに焼くサービスもある。

インターネット上の印刷サービス

出力したい画像ファイルをインターネット上の指定サイトにアップロードし、でき上がったプリントを店頭や郵送で受け取るサービスがある。一般に印画紙に出力されるので、ミニラボ機を使ったものと同等の品質が期待できる。また、写真集のような形に簡易製本して渡すサービスもある。

家庭での印刷
個人で撮影した画像を自宅のプリンターで印刷することが一般的になった。2003年頃からは、PictBridge(カメラ機器工業会)、USB DIRECT-PRINT(セイコーエプソン)、DIRECT PRINT(キヤノン)、BUBBLE JET DIRECT (キヤノン)などの名称で、デジタルカメラとプリンターを直接接続する通信規格が登場した。これらに対応したカメラとプリンターを直接接続することで、パソコンを介さずに印刷することが可能である。 デジタルカメラで撮影した写真の印刷を行うデジカメ専用のプリンターも登場している。
テレビでの鑑賞
ハイビジョンテレビとの接続用としてカメラ本体にHDMI端子が装備されたり、テレビやレコーダー側にSDカードスロットを備えた製品も増え、リビングの大型テレビで鑑賞することができる。

テレビでの鑑賞

ハイビジョンテレビとの接続用としてカメラ本体にHDMI端子が装備されたり、テレビやレコーダー側にSDカードスロットを備えた製品も増え、リビングの大型テレビで鑑賞することができる。
写真の公開・共有
カメラ本体の機能ではないが、無料で利用できるオンラインアルバム(Flickr、Picasaなど)や動画共有サービス(YouTubeなど)が増えており、それらを通じて仲間と写真を共有したり、不特定多数に向けて写真を公開することが一般的になりつつある。無線LANを内蔵することでそれらのサイトに直接データを送信できるデジカメも登場している。

年表

1975年

イーストマン・コダックの開発担当者Steve Sassonが世界初のデジタルカメラを発明する。

1988年

富士写真フイルム(現:富士フイルム)、世界初の市販デジタルカメラ「FUJIX(フジックス) DS-1P」を発表。重量400g、PC用2MB-SRAMカードに最大10枚記録(記録保持用にボタン電池が必要)

1990年

3月 - ニコン、精細静止画カラーカメラHQ-1500CI/1500CFを発売。報道用機材の延長にある製品で、電子スチルカメラの仲間
  10月 - Dycam、一般市場に出たデジタルカメラとしては世界初となる「Dycam Model 1」を発売。同機はLogitech社から「Fotoman」の名でも発売される。定価995ドル。モノクロ9万画素で32枚記録

1992年

4月 - キヤノン、同社最後のSV規格電子スチルカメラの高級機「RC-570」を発売。以後デジタルカメラ開発に力を注ぐ

1993年

富士写真フイルム(当時)、最大16MBフラッシュメモリ(記録保持に電源を必要としないメモリ)が使えるデジタルカメラ、「FUJIX DS-200F」を発売。39万画素で、定価本体22万円、別売充電池キット2万円。16MBフラッシュメモリ定価6万5,000円。

1994年

2月 - アップル、同社コンピューターブランド「Macintosh」シリーズの周辺機器として「QuickTake 100」を発売。内蔵1MBのフラッシュメモリに記録する方式、35万画素。

1995年

3月 - カシオ計算機、「QV-10」を発売。本体定価6万5,000円。25万画素
6月 - リコー、「DC-1」を首都圏で先行発売(翌7月に全国発売)。41万画素CCD採用、PCMCIA type 1規格のフラッシュメモリカードに記録。後にMotion JPEGと呼ばれる連続JPEG画像記録方式を採用し、再生アダプタ経由でNTSC画像をテレビに写せた。
7月 - キヤノン、同社プロフェッショナル向けフィルム一眼レフカメラ「EOS-1N」をベースとしたキヤノンEFマウントレンズが使える初の一眼レフデジタルカメラ「EOS DCS 3」を発売。開発はコダック・プロフェッショナルで、同社から供給を受けて販売された。本体のみ定価198万円。総画素数130万画素。(参考:EOS-1N ボディのみ定価21万5,000円)

9月 - ニコン、プロフェッショナル向けデジタル一眼レフカメラE2/E2sを発売。E2は130万画素、定価110万円。E2sの定価は140万円。富士写真フイルム株式会社(当時)と共同開発された物で、FUJIX(フジックス)DS-505/515としても発売
10月 - ミノルタ(現コニカミノルタホールディングス)、同社フィルム一眼レフ「α-si」シリーズをベースとした3CCDセンサー搭載一眼レフデジタルカメラ「RD-175」を発売。同社初のα(ミノルタA)マウントデジタル一眼レフカメラで、175万画素相当、本体定価68万円。
12月 - キヤノン、同社フィルムカメラ「EOS-1N」をベースとしたEFマウント採用のデジタル一眼レフカメラ「EOS DCS 1」を発売。開発はコダック・プロフェッショナルで、同社から供給を受けて販売された。当時としては異例の有効600万画素CCDを搭載し、3080×2036ドットの12Bit×3色のフルカラー画像の記録にフラッシュメモリでは間に合わず、記録媒体にPCMCIA Type 3のATA-HDDを使っていた。本体のみ360万円。同社、ノートパソコンの拡張スロット(IBM PC110-DOS/V7.0)に差し込んで使用する小型デジタルカメラ「CE300」を発売。27万画素、定価3万9,800円。データはパソコンの記録媒体に直接取り込む
  • この年付近から、CCDを使った派生製品である、高性能なフィルムスキャナがいくつかのメーカーから発売される

1996年

3月 - セイコーエプソン、同社初のデジタルカメラ「カラリオPhoto CP-100」発売。35万画素、定価6万9,800円
5月 - キヤノン、同社初のコンパクト機「PowerShot(パワーショット)600」を発表(7月発売)。57万画素、12万8,000円
ソニー、同社初となるデジタルカメラ「サイバーショットDSC-F1」発売。35万画素。
この年、フィルムカメラの新規格「アドバンスドフォトシステム(APS)」を発表、各社から製品が発売。

1997年

5月 - ミノルタ、初のコンパクトデジタルカメラ「DiMAGE V」を発売。35万画素、定価7万9,800円。
ソニー、電子スチルカメラ「マビカ」の後継機であるデジタルスチルカメラ「マビカ MVC-FD5」を発売。デジタルカメラとしては唯一、記録媒体として3.5インチフロッピーディスクを使用。
ペンタックス、初のデジタルカメラ「EI-C90」を発売
ニコン、クールピクス100/同300を発売開始。
オリンパス光学工業(現オリンパス株式会社)、一眼レフカメラと同等のファインダーを持つ3倍ズーム機、CAMEDIA C-1400を発売

1998年

ドイツのライカが Camera AG、初のデジタルカメラ「digilux」を発売。富士写真フイルム発売の「FinePix 700」がベース
オリンパスCAMEDIA C-1400 がカメラグランプリの記者クラブ特別賞に選ばれる。デジタルカメラが同賞を受賞したのはこれが初めて
3月 - オリンパス光学工業、コンパクト機として初の100万画素越えをした「CAMEDIA C-840L」を発売。総画素数131万画素。キヤノン、同社デジタル一眼レフカメラ「EOS DCS3」の後継機種となる「EOS D2000」を発売。有効200万画素、定価198万円

1999年

9月 - ニコン、APS-C型CCDセンサー(同社ではDXフォーマットと呼ぶ)を同社初採用のデジタル一眼レフカメラD1を発売。価格65万円。
世界初のデジタルカメラ内蔵携帯電話「VP-210」がDDIポケット(現ウィルコム)より発売される。目的はテレビ電話用



  • 最終更新:2017-02-08 10:56:31

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